ギターのピックは消耗品なので、ある程度使い込むと削れて形が変わっていきます。
基本的には「ピックの先端が1mm削れたら新しいモノにした方が良い」と覚えておいてください。
その理由や、交換時期を遅くして節約する方法などについても解説していきます。
ギターのピックは削れたら早めに交換した方が良い
良く初心者であるパターンが「ピックが削れてるけど一応使えるし交換時期が分からないからそのまま使い続けている」と言うものです。
これはギターを上達する上ではNGな行為なのです。
理由としては「削れたピックで弾く事に慣れると新品のピックが使いにくく感じてしまうから」です。
削れたピックで弾く感覚が手についてしまうので、新品のピックをいざ使うとなった時に妙に引っ掛かりがある感じがするようになってしまいます。
削れたピックは長さが短いので、本来よりも深めにピッキングしなければならずこれが原因で「深めに弾くクセ」が身についてしまっているのが原因です。
これは非常に良くない傾向です。本来であれば「新品に近いピックに手の感覚」を慣らしておくべきなのです。
しかも一度クセが付いてしまうと、正しいフォームに直すのが結構大変です。
古い削れたピックは今すぐに交換しよう
1mm以上削れてきたピックがあるなら、今すぐにでも新しいピックに取り換えて練習をした方が良いです。
ギターと言うのは非常に繊細な楽器です。難しいリフやフレーズになってくるほど、ちょっとしたピックのズレが気になって弾きにくくなるものです。
上手くなりたいのなら、なるべく新品と削れたピックによる”感覚のズレ”を失くした方が良いのです。
削れにくい材質のピックを買うと長持ちするのでオススメ
ピックにはぞれぞれ材質があり、その中には「削れやすい材質」と「削れにくい材質」があります。
削れやすい材質のピックを使っていると、すぐにピックがダメになって交換しなければいけなくなります。
お金も割とかかるし面倒ですよね。そしてちょっとしか使っていないピックを捨てる事にも何かこう「勿体なさ」を感じますよね。
削れやすいピックの材質と言えば「セルロイド(セルロース)」です。
ギターピックで言うと一番メジャーで広く普及している材質です。音も良く扱いやすいので多くのギタリストに愛されています。
しかしそのセルロイドの唯一の弱点が「削れやすさ」です。
かなり練習をする人なら1~3日くらいでダメになります。それくらい長持ちしない材質なんです。
削れにくい材質のピックに乗り換えよう
これからもギターを沢山練習するつもりなら、丈夫な材質のピックを買った方が良いです。
特別高いわけでは無いし長持ちするので結果的に節約になります。
そしてギターを弾く感覚も変わりにくいので、演奏に変な癖が付きにくく上達も早いです。
個人的にオススメの材質は「ウルテム」「トーテックス」「ポリアセタール」ですね。
特にウルテムに関しては私自身が好んで使っているので1番オススメしています。
ウルテムピックは歯切れのいいハッキリとした音が出るし、適度に”しなる”ので扱いやすいです。
そして耐久性が高くめちゃくちゃ長持ちです。ガンガン練習しても1~2週間は持ちます。あまり沢山練習しない人なら1か月以上は使えるでしょう。
ウルテムピックは色々ありますが、安定供給されていて品切れにもあまり見ない「Jim Dunlop」と言うメーカーのものがオススメです。”12枚セット”などのまとめ買いをするとお得です↓
トライアングル型のピックは3倍長持ちする
ピックには色々な形状のモノがありますが、1番メジャーなのは「ティアドロップ型」でしょう。
しかしこの形は演奏するためのピックの角が1つしかありません。なのでそこが削れてしまったら交換と言う事になります。
それに対して「トライアングル型(おにぎり型)」と呼ばれる三角形のピックは、角が3か所あるので普通のピックより3倍長持ちするのです。
もし「ウルテム素材のトライアングル型ピック」を使えば、かなり長い期間ピック交換をしなくて良いので経済的ですね。
また、トライアングル型のピックは表面積が広いので持った時の安定感があります。これによりカッティングやストロークが安定して出来るようになります。
反面、細かいプレイは若干演奏しにくくなる傾向にあります。とは言えそこまで大きな影響はないのでティアドロップ型で慣れている人も、すぐトライアングル型のピックに馴染めると思います。
先ほど上で紹介した「Jim Dunlop」と言うメーカーのウルテムピックにはトライアングル型も販売されています↓
ピックの交換頻度は人によって違う
ピックはその人の練習頻度やプレイスタイルによっても大きく左右されます。
特に速弾きや高速カッティングをメインに演奏している人はピックが削れやすく、交換頻度も早くなるでしょう。
逆に弾き語りでゆったりと優しく弾く人はピックの消耗は比較的遅くなります。
それにピックは材質や形状、メーカーごとの違いにより消耗スピードも違います。
なので明確に「これくらいの期間使ったら交換する」と言う考え方は無いのです。
目安としては期間では無く「新品から1mm削れたら交換する」と思っておけば良いです。
プロや上級者でもピックの交換時期は人によって違います。1つのピックを割と長く使い人も居れば、少し削れたらすぐに変える人も居ます。
ピックは沢山使い潰して上達するべし
「削れて使えなくなったピック」はいわばギタリストの勲章とも言えるでしょう。
使い切ったピックは小さいケースなどに保管しておくのも面白いと思います。今までの練習してきた思い出や証として残しておくのです。
もちろん邪魔ならピックを捨ててしまっても良いですけどね。
ピックは消耗品です。ギターの道具の中でも1番交換する道具です。沢山使い切って上達していきましょう。
ピックは1枚100~150円程度の物がほとんどです。そこまで高い買い物でも無いので、ガンガン引き倒して新しいモノに変えていきましょう。
余談ですが「1000円以上する高いピック」は買わないほうが良いです。なぜならピックは意外とすぐ失くしてしまうし、高いピックはもったいなくて削れても中々交換しなくなるからです。
今の時代は100~200円のピックで良いものが沢山そろっているので、その中で選んでいきましょう。
ピックの種類は頻繁に変えないほうが良い?
初心者の頃は「色々なピックを使ってみて自分に合うものを探そう」とは言われますが、正直初心者の頃の方が何が合っているのかよく分からないと思います。
なので最初は誰かがオススメしていたピックなど”同じ種類のピック”を使い続けた方が良いと思います。削れて交換する時も同じピックで新品の物を買いましょう。
ギターが上達してくれば、そのうち自分の好みも分かってくると思います。その時に色々なピックを買って試し引きしてみると良いでしょう。
違う種類のピックに交換し続けると、実は弾く感覚がかなり変わるので上達の妨げになることが多いです。
私も過去にティアドロップ型→トライアングル型に変更したことがありましたが、握った時や弾いている時にずっと違和感があったので、結局ティアドロップ型に戻しました。
他にも「先端がツンツンに尖ったピック」も試した時がありましたが、ピッキングの際の引っ掛かりが多かったので結局丸めの先端のピックに戻しました。
結果的に今では「ウルテム素材・ティアドロップ型・厚さ1mmほどのピック」を使っています。これから先も、ずっとこのピックを使い続けていくつもりです。